トゲが痛い!プロが教える5つの抜き方と注意点
この記事でわかること
トゲが刺さったときの正しい初動/プロが推奨する5つの抜き方(図解つき)/道具と消毒のコツ/抜去後のケアと受診目安/子ども・高齢者への配慮
トゲが刺さったときの正しい初動/プロが推奨する5つの抜き方(図解つき)/道具と消毒のコツ/抜去後のケアと受診目安/子ども・高齢者への配慮
まずは初動:3つの基本
1. とりあえず洗う
水道水+石鹸で30秒。土や汚れを流し、感染リスクを下げる。
水道水+石鹸で30秒。土や汚れを流し、感染リスクを下げる。
2. 観察する
ライトを斜めから当て、影で先端位置と方向を確認。
ライトを斜めから当て、影で先端位置と方向を確認。
3. 消毒する
手指と器具(ピンセット/針)をアルコールで拭く。
手指と器具(ピンセット/針)をアルコールで拭く。
図解(全体フロー)
洗浄→観察→(露出?)YES:ピンセット|NO:温浴→はちみつ/針補助→ピンセット→消毒→保護→48〜72h観察
洗浄→観察→(露出?)YES:ピンセット|NO:温浴→はちみつ/針補助→ピンセット→消毒→保護→48〜72h観察
方法1:はちみつパックで柔らかくして抜く
保湿と抗菌で皮膚をふやかし、隠れた先端を浮かせるのが狙い。微細な木片・植物トゲに有効。
図解ステップ
① 洗浄→② 患部を軽く乾拭き→③ はちみつを1〜2mm厚で塗布
④ ガーゼ密着(ズレ防止)→⑤ 3〜4h待機→⑥ 露出先端をピンセットで→⑦ 再消毒
※1歳未満の乳児NG。糖尿病・皮膚脆弱の方は衛生管理をより丁寧に。
① 洗浄→② 患部を軽く乾拭き→③ はちみつを1〜2mm厚で塗布
④ ガーゼ密着(ズレ防止)→⑤ 3〜4h待機→⑥ 露出先端をピンセットで→⑦ 再消毒
※1歳未満の乳児NG。糖尿病・皮膚脆弱の方は衛生管理をより丁寧に。
チェックリスト
・塗布前後に必ず消毒/・ガーゼは清潔なもの/・液だれしない量に調整
・塗布前後に必ず消毒/・ガーゼは清潔なもの/・液だれしない量に調整
方法2:温浴(40℃前後)で皮膚を軟化
指先・かかとなど角質が厚い部位に効果的。血流UPで痛みも和らぐ。
図解ステップ
① 40℃前後で5〜10分→② ふやけたら拭く→③ ライト斜め+拡大鏡で先端捕捉
④ 方向に沿ってピンセット→⑤ 再消毒→⑥ ガーゼ保護
① 40℃前後で5〜10分→② ふやけたら拭く→③ ライト斜め+拡大鏡で先端捕捉
④ 方向に沿ってピンセット→⑤ 再消毒→⑥ ガーゼ保護
ポイント
・長湯は皮膚刺激の原因、10分目安/・湯温は熱すぎないよう要確認
・長湯は皮膚刺激の原因、10分目安/・湯温は熱すぎないよう要確認
方法3:先細ピンセットで“まっすぐ一定”に抜く
先端が見えているなら最短ルート。横方向のこじり厳禁。
図解ステップ
① 先端を消毒→② 先細ピンセットで刺入方向に沿わせる→③ ゆっくり一定圧で直線引き
④ 折れたら中断、方法1/2に戻る→⑤ 抜去後は消毒→⑥ 保護
① 先端を消毒→② 先細ピンセットで刺入方向に沿わせる→③ ゆっくり一定圧で直線引き
④ 折れたら中断、方法1/2に戻る→⑤ 抜去後は消毒→⑥ 保護
やりがちNG
・ねじる/こじる/逆方向に引く→折損→残存→化膿リスクUP
・ねじる/こじる/逆方向に引く→折損→残存→化膿リスクUP
方法4:テープ法で微細な表層トゲを除去
サボテンの産毛状トゲやガラス微片など表層に露出している時だけ。
図解ステップ
① テープを小片に→② 軽く平らに押し当てる(押し込みすぎない)
③ 皮膚と平行にゆっくり剥がす→④ 必要なら2〜3回繰り返し→⑤ 消毒
① テープを小片に→② 軽く平らに押し当てる(押し込みすぎない)
③ 皮膚と平行にゆっくり剥がす→④ 必要なら2〜3回繰り返し→⑤ 消毒
注意
角質の薄い子どもや高齢者の皮膚は刺激になりやすい。
トゲが見えない/深い場合は本法は使わない。
角質の薄い子どもや高齢者の皮膚は刺激になりやすい。
トゲが見えない/深い場合は本法は使わない。
方法5:消毒した針で先端を“最小限”だけ出す
全埋没や皮膚溝に沿って入り込んだケースに。表皮を最小限だけ開くのがコツ。
図解ステップ
① 針と患部を消毒→② 先端がありそうな位置で角度浅めに表皮をチョンと当てる
③ ごく薄く表皮のみ開いて先端露出→④ ピンセットで方向に沿って除去→⑤ 十分に消毒→⑥ 保護
① 針と患部を消毒→② 先端がありそうな位置で角度浅めに表皮をチョンと当てる
③ ごく薄く表皮のみ開いて先端露出→④ ピンセットで方向に沿って除去→⑤ 十分に消毒→⑥ 保護
この方法を避けるケース
目の周囲・顔面・爪下・関節周囲/強い出血傾向がある/乳幼児が対象 → 医療機関へ。
目の周囲・顔面・爪下・関節周囲/強い出血傾向がある/乳幼児が対象 → 医療機関へ。
必要な道具と消毒のコツ
基本セット
- 先細ピンセット(医療用)
- アルコール綿・消毒液
- 拡大鏡・LEDライト
- 清潔な細針
- ガーゼ・絆創膏・抗菌クリーム
消毒の順番
- 手洗い→手指消毒
- 器具をアルコールで拭く
- 患部周囲を消毒
作業の姿勢
- 机に肘を置き、患部を固定
- ライトは斜めから
- 拡大鏡で皮溝とトゲの向きを合わせる
抜いた後:アフターケア
図解ステップ
① 消毒→② 薄く抗菌クリーム→③ ガーゼor絆創膏で保護→④ 48〜72hは観察
⑤ 濡れたら即交換→⑥ 赤み・痛み増悪・膿→受診
① 消毒→② 薄く抗菌クリーム→③ ガーゼor絆創膏で保護→④ 48〜72hは観察
⑤ 濡れたら即交換→⑥ 赤み・痛み増悪・膿→受診
受診が必要なサイン
チェック
- 深く刺さって抜けない/見えない
- 赤み拡大・熱感・膿・強い痛み
- 顔面・爪下・関節周囲・眼に近い部位
- 糖尿病・免疫抑制・抗凝固療法中
子ども・高齢者への配慮
- 短時間で終える工夫(準備→声かけ→すぐ処置)
- 痛み対策:処置直前の30〜60秒冷却
- 終わったら大きめに褒めて安心感を
まとめ
早く・正しく・清潔に。「見える=ピンセット」「見えない=温浴→はちみつor針補助」。
迷ったら無理せず受診。抜去後は48〜72時間の観察が鍵。
早く・正しく・清潔に。「見える=ピンセット」「見えない=温浴→はちみつor針補助」。
迷ったら無理せず受診。抜去後は48〜72時間の観察が鍵。